公開: 2019年10月17日
更新: 2019年10月20日
広島の市街地は、南側に瀬戸内海があり、東、北、西に市街地を囲うように低い山があります。この地形は、丁度、半円形をしているので、円の中心部に原子爆弾を投下すると、爆風は東、北、西の山々で反射し、再び市街地の中心に集まります。この地形は、原子爆弾の威力を示すために好都合であると考えられたようです。さらに、広島市街は、B-29の無差別焼夷弾爆撃を受けていなかったため、明確に原子爆弾の威力を知ることができました。
グローブス准将らが作成した爆撃候補地の説明には、広島は軍事都市とされており、人口は30万人と記載されていました。米国政府の人々には、広島への原子爆弾投下で、一般市民が数多く犠牲になることはないと印象付けるように記載されていました。広島には、日本陸軍の師団司令部や、軍服を生産するための被覆廠(ひふくしょう)の工場などもありました。